医療脱毛では、毛に含まれる黒い色素（メラニン）に反応する波長のレーザーが使用されています。レーザーの光エネルギーが毛の黒い色に当たって熱を発することで、毛根にある毛を生やす細胞を破壊し、脱毛が行われます。

医療脱毛は、毛に含まれるメラニンがレーザーの光を吸収し、その結果生じる熱によって発毛細胞を破壊する施術です。レーザーは毛がなければ吸収されず、発毛組織を破壊することができません。一方で毛には、毛周期という生え変わりのサイクルがあり、すべての毛包から常に毛が生えているわけではありません。中には休止期にある毛も含まれています。休んでいる毛が活動を再開するタイミングは毛ごとに異なるため、間隔を空けて複数回照射する必要があるのです。

毛包に毛が存在していても、発毛組織を破壊できない場合があります。毛包幹細胞は各毛包に複数存在し、毛乳頭も複数の細胞で構成されています。そのため、1回の照射ではすべての細胞を破壊しきれないことがあるのです。特に脇やVIOなどの太い毛は残りやすい傾向があります。しかし、太い毛も徐々に発毛細胞を破壊することで、細く、柔らかくなっていきます。複数回の施術を重ねることで、すべての細胞が破壊されると、毛が生えなくなります。

美容皮膚科で使用する医療脱毛レーザーは医療機器なので、施術を行えるのは国家資格を持った医師か看護師のみです。エステ脱毛ではレーザーでなく、出力の弱い光を使って毛根にダメージを与え、一時的に毛の発育を抑えるための施術を行います。そのため、効果が実感できるまでに時間がかかり、期間が経過すると毛が再び生えてきます。